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06)情報提供

儲かっている企業はSDGs・ESG経営がスタンダード!

2023年05月08日 【06)情報提供】

 1.SDGsとは

 2015年9月「国連持続可能な開発に関するサミット」がニューヨークで開催され、「我々の世界を変革する持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)」が全会一致で採択されました。この「2030アジェンダ」の中に、私たちが目にするSDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)の17の目標が記されています。SDGsは、2030年の未来へ向かって、世界の様々な問題を根本的に解決し、すべての人々にとってより良い社会をつくるために設定されたものですが、実は、その前身としてMDGs(Millennium Development Goals/ミレニアム開発目標)がありました。

 
MDGs(2001~2015年)では「極度の貧困と飢餓の撲滅」「初等教育の完全普及の達成」や「ジェンダー平等推進と女性の地位向上」など8つの目標と21のターゲットが設定され、その取り組みが展開されました。その結果、途上国で暮らす人々の極度の貧困が1990年の47%から14%と大きく減少。その他、初等教育就学率も2000年の83%から91%に改善するなど、一定の成果を上げたものの、いくつかの課題が残りました。
 
その一方で「地球の温暖化や気候変動」「開発による伝染病の発生」といった、新たな世界的課題が出てきました。それらの課題は「先進国が途上国を支援する」といった従来の枠組みの中では解決できないことが多い、という懸念がありました。そこで、これまでの枠組みを超えて、世界全体が相互に協力し合って、2016年からの15年間で解決していこうと掲げられたのが「SDGs」なのです。
 
SDGsそのものには、法的拘束力はありませんが、世界各国が一致団結し、当事者意識をもって取り組んでいくこと、そして「企業を中心とした民間の力を活かしていくこと」が重要であると考えられています。企業にとっては、まさに「未来の経営環境」が予言されているようなものだと考えることができます。SDGsでは「17の目標・169のターゲット・244の指標」が設定され、MDGsに比べ、そのカバーする範囲は大きく広がり、より具体的かつ普遍的な内容が明示されています。
 
2.日本におけるSDGsの現況
SDGsについて、今や、新聞・テレビ・ネット等あらゆるメディアで目や耳にしない日はないと言えます。その一方で「SDGsって儲かるの?ボランティアでしょ?」「環境系の取り組みがSDGsじゃないの?」といった誤解(不理解や不適切)が生じています。既存の取り組みをSDGsに置き換えただけの「SDGs宣言」を行って、その後の全社的な取り組みに繋がらない(不浸透や不十分)といったことが多方面で起こっています。
 
日本におけるSDGsの取り組みとしては、2016~2019年ごろの第一次(先進的な大手・グローバル企業が中心)ブーム。そして、2020~2022年の第二次(官公庁・地銀・中小企業を中心)ブームが起こっていたと感じています。ここでブームと表現した理由は、その多くの企業において、自社の経営理念や経営戦略(事業・人事含む)を基盤(≒経営や事業の目的を達成)としてSDGsを活用したのではなく、流れに乗る形で「SDGs宣言」をして満足してしまった。というところにあります。
 
なお、最近は「経営理念の実現や事業目標の達成に向けて本腰でSDGsに取り組もう!」といった企業が増えてきており、明るい兆しが見えてきています。
 
 
 
3.ESGとは
 SDGsとならんで、よく耳にするのが「ESG投資」や「ESG経営」です。グローバルの視点ではSDGsよりもESGの検索数が多いなどより一般的です。ここではまず、ESGの歴史から振り返っていきます。

ESGの源流といわれる「社会的責任投資(Socially Responsible Investment:SRI)」は、1920年代のアメリカにおいて、キリスト教財団の資産運用(寄付金など)から始まったとされるのが一般的です。その当初は、教義に反する「武器、ギャンブル、たばこ、アルコール」などに関わる企業に対しては、倫理的な観点から投資を外す(ネガティブ・スクリーニング)判断をしたというものです。

 
 1960年代には「ベトナム戦争反対」の気運が高まり、特にナパーム弾や枯葉剤が問題視され、軍事関連産業の株式売却や株主への提案が盛んに行われました。1980年代には南アフリカ共和国の「アパルトヘイト政策」に異を唱える形で、同国へ進出する企業に対する投資を控える動きがあり、1990年代には「オゾン層の破壊」に端を発し、二酸化炭素を多く発生させる石油・石炭産業への風当たりが強くなりました。その後、地球全体の「環境問題」や、発展途上国などでの「人権問題」が取りざたされ、環境問題や社会課題に配慮する企業へ投資する動き(ポジティブ・スクリーニング)が活発化しました。
 

 この流れの中、2006年4月、当時の国連事務総長であるコフィー・アナン(2001年からのMDGsも推進)が、機関投資家をはじめとする金融業界に対して「あなたたちの判断ひとつで世界が変わる」と呼びかけ、次の6つの原則からなる「PRI(責任投資原則:Principles for Responsible Investment)を提唱しました。PRIの原則のうち、第1~3には「第1原則:私たちは、投資分析と意思決定のプロセスにESGの課題を組み込みます」「第2原則:私たちは、活動的な所有者となり、所有方針と所有習慣にESGの課題を組み入れます」「第3原則:私たちは、投資対象の主体に対してESGの課題について適切な開示を求めます」とESGの文言が入っています。

 まさに、E(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)を考慮し、それに対応した経営を行っていくことこそが「長期的な企業価値の向上」に繋がるという、今日の考えに至るきっかけとなっています。
現行においては、ESGにおける世界全体で統一された基準は整備されていませんが、主要なESGの具体的な内容(情報の開示基準)などをまとめるとおおよそ次のようになります。
 

<E:環境>

温室効果ガスの排出削減
再生可能エネルギーの利用
責任のある原材料の調達
化学物質や廃棄物の管理
大気汚染防止へ向けた対策
森林破壊の阻止や森林の保全
海洋プラスチック問題の解決
水質汚染防止へ向けた対策
水資源枯渇対策や湖水の保全
生物多様性の維持・損失防止
砂漠化や土壌劣化防止対策
など
<S:社会>
従業員の権利と安全衛生保護
従業員の人的資源開発の促進
ヘルスケアやウェルビーイング
働きやすさ×働きがいの両立
女性や障害者の活躍促進
ダイバーシティ&インクルージョン
児童労働・強制労働の撲滅
サプライチェーン・マネジメント
地域社会の支援と良好な関係
製品の安全性と品質の管理
原料や工程の安全性の確保
など
<G:ガバナンス>
経営理念と行動指針の浸透
長期的な経営計画の策定
適正な報酬設定と納税遂行
情報開示の透明性と健全性
取締役会の独立性と多様性
ステークホルダーとの関係性
各種ハラスメントの予防・対策
コンプライアンス(法令順守)
不正・贈収賄などの汚職防止
リスク管理体制の構築
BCP(事業継続計画)の策定
など
 
SDGsの代表格といえば「脱プラ」「脱炭素」だと考えられますが、それはE(環境)のカテゴリーに入ります。E(環境)のその他の内容を見ても、植林活動は「森林破壊の阻止や森林の保全」、海岸や河川のゴミ拾いは「生物多様性の維持・損失防止」に当たるでしょう。
 ここで着目していただきたいのが、S(社会)の中身です。「従業員の教育や健康の状態は?」「働きやすさと働きがいは両立できていますか?」「誰もが活躍できる職場になっていますか?」「児童労働の黙認や無理難題の押し付けなど取引先との関係は良好でしょうか?」など。
 
お気づきになられたでしょうか?このS(社会)のカテゴリーについては、組織や職場の問題、働き方改革と関係が深いものがほとんどを占めています。社会というと地球や地域といった大きな括りで捉えることが多いのですが、「ひとが二人以上いれば、そこには社会が存在する」ともいわれています。そう考えると社会の最小単位は「家族(家庭)」となり、家族(家庭)⇔学校⇔会社(職場)⇔市区町村⇔都道府県⇔日本⇔アジア⇔地球(世界)と繋がるイメージです。
 
 例えば、フルフレックスタイム制度や時間単位の有給休暇制度など「誰もが活躍しやすい職場づくり」施策を展開することで、組織としての生産性などが上がるだけでなく、従業員の家庭円満に繋がったり、従業員が地域活動(地域の課題解決)に参加しやすくなったりすると考えられます。
 
これまでのビジネスや企業経営においては、何よりも「儲け」が重要視されてきました。しかし、これからは「儲け」だけでなく「儲け方」が問われる社会になってきています。例えば、「お客さま第一主義すぎて、従業員に負担を掛け過ぎていなかったか?」「安さや速さを求めるあまり、取引先に無理を強いていなかったか?」を改めて考える時になっています。
 
 つまり、企業経営の「ウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に健康で良好)」を考えるうえで、ESGについては、「従業員・職場→地域・社会→地球・環境(G→S→E)」と内側から外側へとその取り組みをバランスよく進めていくことが重要です。
 

▼SDGs、ESGのことをより詳しくお知りになりたい方下記よりPDFをダウンロードできます。

SDGs・ESG経営カード解説書【PDF】.pdf
 
 
 

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